デザインから製造までを一貫して行うプロセスを礎とし、他に類を見ない家具を多数生み出したベルギー人家具デザイナーMaarten Van Severen。Severenの作品や仕事を伝えることを目的とし、マールテン・ヴァン・セーヴェレン財団とヘント芸術大学(KASK)デザイン学科は、第一線で活躍するデザイナーを講師として招き、講義・Maarten Van Severen Chair(MVSC)を設けている。講師は、自分の作品とSeverenの作品との共通点や、デザインカルチャーの観点から彼の作品の特徴について考察する。
本書は、MVSCシリーズ第4弾。イタリアを拠点とし、素材そのものが持つ魅力を活かした設計を目指す建築家Francesca Torzoの講義と、その生徒たちの記録がまとめられている。生徒が講義の中で出会った素材の手触りまで感じられるような写真が多数収録されている。出版は〈APE〉(Art Paper Editions)。APEは2010年にベルギーの都市ヘントを拠点に設立された。アーティスト、作家、機関、文化のつくり手と密接に関わり、出版物を制作している。