手に持つと微にしなる。シンプルな並製本に見えながら洗練された本書の造本は、重版によって刷新されたものだ。初版は、著者である台北の出版ユニット、Fotobook DUMMIES Dayら自身によって製本され、出版された。
第2版となる本書は、マーストリヒトにある独立系書店Limestone Books から出版された。流通が意識された本書では、初版のリング製本を活かした、判型違いの写真の差し込みを引き継ぎつつも、図書館や文化施設に収蔵してもらう際の扱いやすさを意識し設計しなおされている。
2019 年、Fotobook DUMMIES Day の、Liu Chao-tzeとLin Junye は、「なぜ私たちは〈フォトブック〉を作るのか」という素朴な問いのもと、東南アジアの独立系書店、写真家やアーティストの元を訪れリサーチを行った。もともと、台北での同名のフォトブックフェアとして活動を始めた彼女らは、フィールワークを通して〈フォトブック〉という外来語がいかにアジア諸国において変容してきたかに目を向けるようになる。本書において〈フォトブック〉のさすものは、必ずしも写真や写真集という媒体そのものに留まらない。〈イメージ〉、〈セルフ・パブリッシング〉といったキーワードを往来しながら徐々に逸脱し出版が持つ公共性へとシフトしていく。







