金沢を拠点にエディションの制作、パブリッシャー、展示スペースとして活動するKeijibanによる作品集。本書は、主宰のオリヴィエ・ミニョンと、写真・映像作家ニック・ヴァン・デル・ギーセンによるもの。
街に溶け込み風景の一部となっている「掲示板」に光をあてる。その造形や佇まい、様式美に惹かれている様子が伝わってくる。本来は行事やゴミの収集スケジュール、格言など、日常の中に埋没する掲示物に改めて意識を向けさせてくれる。
「そこかしこに存在しながら、日本社会と深く繋がり、また長い歴史や様々な形状を持つ掲示板だが、日常的にも、学術的にも、ほとんど着目されることはなかった。たまたま気づかれることがあったとしても、人々は掲示されているメッセージを見ているのであって、媒体としての掲示板は見てはいない。本書はしかしそんな状況を変えようなどと言うつもりはない。ただ掲示板の控え目で風変わりな美しさを発見し、称賛するものである。そして日本社会を紋切り型で異国趣味的な視点で切り取るのではない独自の視座、すなわち、日常の多くの部分を形作っていながら、普段見過ごされているものへの目線を提示するのが本懐である」オリヴィエ・ミニョン(本書より抜粋)







