写真家、足立涼による初写真集。コロナ禍による外出自粛や自身の生活の変化、移住の経験などを経て、「外」、「家の中」、「他者」、「自分」という4つの交差する関係を探ることをテーマにしている。「外の世界」と「家の中」を撮影した写真がその境界を曖昧にするように同列にレイアウトされページに並ぶ。
インクジェット印刷の工程を生かして、従来の製本方法では不可能だったコート紙、マットコート紙と交互に紙質が入れ替わるレイアウトを採用。「外の世界」と「家の中」という相反する空間同士の関係と呼応するように、「本の構造」と「写真の流れ」が1冊の本の中に同居する。装丁は加納大輔。聞けば美大時代の先輩後輩だとか。近い距離感が生み出す写真と装丁の呼応。内と外がやがて写真集の中で溶け合っていく様は友情すら感じる。唯一のポートレイトにも感情が揺さぶられる。
私は『家と外』という空間に付随するそれまでのイメージを取り払い純粋な2つの空間同士の関係性を注視することに努めた。日々運ばれてくる宅配物、次の日には増えている見知らぬ観葉植物食器棚の器、初めての土地への移住と新しい家。(..)他者によって外部からもたらされたそれらは、内部の空間に融合し私の生活の風景を構成する要素へと変容する。(ステートメントより)










