Pages: 304
Size: 210×297㎜
Format: Softcover
Language: French
Publisher: Tombolo Presses, 2019

Glassbox

Tombolo Presses
¥7100 (税込)

1997年にパリ国立高等美術学校を卒業した12名の若者によって設立されたGlassboxは、2017年に20周年を迎えた。これを記念して、過去20年間に実施された150を超えるプロジェクトを展示し、写真や図面などのアーカイブと貢献者たちのテキストを公開し、文化的な転換期にこの空間がどのように形成されたのかを紹介している。当時パリの文化機関はパリ市立近代美術館とポンピドゥー・センターが中心で、ギャラリーはごくわずかしか存在せず、パレ・ド・トーキョーは計画段階にあった。アーティスト・ラン・スペースがようやく出現し始め、コレクティブが効率的な運営形態として注目されつつあるとき、彼らは登場した。作品を発表するのではなく、若手クリエイターそれぞれのアプローチに特化した表現方法へのアクセスを提供し、制作過程と作品を同時に体験してもらえるよう、あらゆる発表形態を追求した。本書に収録されたハンス・ウルリッヒ・オブリストとの対話では、彼らが招いたフィンランド出身のインダストリアルノイズバンド、Pan Sonicのミカ・ヴァイニオの伝説的なライブについて触れられている。

300Pものボリュームは彼らの長い歴史を物語り、自由で自律した空間を志向した活動と対応するように、本のレイアウトは自在に組み上げられている。4つに穴が空けられ簡易的な糊綴じを採用した本書は、終幕を祝うアーカイブではなく、彼らの活動が現在進行形であることを示している。