Pages: 352
Size: 165×230㎜
Format: Softcover
Language: English
Publisher: Valiz, 2023

Commons in Design

Christine Schranz
¥5900 (税込)

Christine Schranzによって編集された本書は、デザインにおけるコモンズ、特に知識ベースのピアコモンズの意味と影響を理解することに焦点を当てている。ウィキペディアやストリートマップは現代の数少なく残されたハッカー文化のオープンソースの遺産である。資源の不足や気候変動、日常生活のデジタル化によって、シェアリングや貸与の経済が活性化しているが、本書が扱うのはAirbnbやUberのような巨大ビジネスモデルではなく、より協働的なコミュニティベースの「コモンズ」の可能性である。

第1部「デザイン、アイデンティティ、労働環境」、第2部「デザイン、身体、エコロジー」、第3部「デザイン、ネットワーク、デジタル・メイキング」と3つの柱によって、土地の所有権と共有地、化石燃料インフラがポスト化石燃料経済においてどのように役立つか、SNSプラットフォームによる中央集権的な監視システム、微生物との新しい共生関係など、幅広いテーマを数々の寄稿者が執筆している。そしてデザイナーの立場や働き方、教育へのアプローチなど、より具体的な現代のデザイナーのモデルを描き出す。2色で印刷された本書はインキを巧みに扱うことで、経済的でありながら文章中心の誌面に彩りをもたらしている。