Pages: 344
Size: 117×195㎜
Format: Stapled Binding
Language: English
Designer: Tjobo Kho
Publisher: OUTLINE, 2024

Blurry Angel: Letters on liking

Benedikt Kuhn, Romy Day Winkel
¥2500 (税込)

本書はベルリンを拠点とするBenedikt Kuhnとアムステルダム拠点のRomy Day Winkel、ふたりのアーティスト・著述家による往復書簡と、偶然性を創発するゲームによって共同執筆されたテキストを収録している。ふたりは共有の友人を通して知り合い、Unica ZürnやLeonora Carringtonなどのアーティストや作品に共通の興味を抱いていることを知る。特に彼らが関心を抱くのはシュルレアリスムにおける偶然性だが、自動筆記における無意識を無垢な「純粋さ」に還元する視点、またそれらをモダニズムの機能性と対置させることに違和感を抱く。むしろ彼女たちの作品は偶然をサイバネティクス志向でナビゲートするため戦略的に活用されたものであり、「明晰さ」を男性性の側のみに置く誤った二分法を崩すフェミニスト的な読みを試みる。ピエール・ブルデュー、ローレン・バーラントらの著作を読み解き、同期した感情と主体性の解体、シュルレアリスムの歴史と現在の関係性を探求している。

印刷物、音、一時的なメディアを扱うアムステルダムの出版プラットフォーム、OUTLINEからの発行。運営するJan-Pieter ‘t Hartは前書きを執筆し、もう一人のメンバーTjobo Khoはデザインと印刷を担当している。