ドイツ出身で現在スイスで活動する写真家Anne Gabriel-Jurgens(アンネ・ガブリエル=ユルゲンス)の作品集。タイトルは、「母の日おめでとう」。8歳だったゾーイの義理の母親となった写真家が、10年に渡って撮り続けた家族のポートレイト。
歯が抜けたゾーイ、書き残したメモ、父親との写真、葬式でのこと、ロックスターを気取るゾーイ、旅先でスマートフォンを手にする夫とゾーイ、キャンプや学校イベント、長期旅行…家族で過ごした日常に溢れている。ゆるやかな時間の中で少女から女性になっていくゾーイとの関係性。血のつながっていない写真家(母親)と娘の繊細な距離感を感じて泣きそうになる。いつも本棚から「家族とはなんですか?」と問いかけてくる。