韓国の出版社「Propaganda」が発行するグラフィックデザイン誌「GRAPHIC」。最新号の特集は「ART BOOK FAIR NOW」。NYABFの開催からおよそ20周年を迎える今年、アートブックフェアは世界中で広く開催され、そのあり方も多様化してきた。
今号ではベルリンを拠点とするデザイナー、Sam KimとShin Dokhoが企画を担当し、老舗から新興まで、およそ30のブックフェア主催者にインタビューを試みる。リストを眺めるだけでも、African Art Book Fair、Focal Point: Shariah Art Book、Singapore Art Book Fairなど、欧米を中心としたラインナップから大きなシフトチェンジが起きつつあることが見て取れる。また、BookBau FesitivalやBring Your Own Bookといった学生主導のフェアも多く開催され、彼らによる座談会も収録されている。
なかでも重要なのはベルリンのブックフェア、Miss Readのオーガナイザーの1人、Moritz Grünkeによる論考だ。彼は市場主導の「フェア」から祝祭的で共同性をもった「フェスティバル」という呼び名を提案する。売買の付随的プログラムとして開催されるトークイベントや交流会にこそブックフェアの可能性と真価があり、経済的支援の保証や、流通の代替モデルなど、フェアが直面する課題をいくつも取りあげている。ロッテルダムを拠点とするPrint Roomは「Books Are Bridges」というイベントを開催し、食事や運動をともにしつつコミュニティを築く方法を模索する。Tokio Art Book Fairに参加したShin Shinによる対談、インドネシアのJanuar Riantoによる「What if an art book fair…」という問いかけなど、現在進行形でブックフェアをどう運営し変革していくのか、示唆に富んだ充実の内容。










