『Grreen Dolphin On Horseback Salad』は、紙面上でいかにして異なる作家の協働が可能なのか、その方法を探究するものである。フランス・ブザンソンのアーティスト・ラン・スペースである〈Sunset Rs〉から出版されたこの本には、スペースにゆかりのある4人のグラフィックデザイナー、Jean-Marc Ballée(ジャン・マルク・バレ)、Christophe Gaudard(クリストフ・ゴダール)、Olivier Lebrun(オリヴィエ・ルブラン)、Karl Nawrot(カール・ナウロット)の作品がまとめられている。
彼らのとった協働の方法は、エリック・ロメールの「緑の光線」をモチーフに、映画をつくるように本をつくるというものである。「緑の光線」には文字として書かれた脚本はなく、撮影現場で俳優たちと共に即興的に制作していったという。このエピソードに準え、各デザイナーに、小道具係、キャスティング・ディレクター、舞台美術、スタントマン、脚本家、作曲家の役割を明確に割り当て、その与えられた役割の中で即興的に本を制作する方法が採用された。
本書には大筋や軸となる物語のようなものは存在しないため、ページを跨いで反復されるグラフィック作品の細部に目が行くことになる。すると、アナグラムのようにグラフィック作品が繋がり始める。本の表紙と両腕を広げるジェスチャー。DolphinとDelphine。黒と緑。次第に視覚言語としてそれぞれのグラフィック作品同士が、意味ではなく言葉遊びの地平で繋がり始める。









